おねがい
attention
東洋医学に全く馴染みのない方を対象にまとめてみました。
専門的には多分に語弊がありますので、知識者の方はご理解をお願いいたします。
経絡治療の治療理論
経絡治療とは、全身を巡るあるいは存在する「気」の状態を整備し、「気」の流れを正常化することによって病気を治していきます。
目に見えない概念だけの医学ですので、慣れてその世界に入り込まないと理解が難しいと思います。
人体に於ける「気」とは、簡単に解釈すれば「生命活動エネルギー」と思って良いと思います。
西洋医学的に相応されれば「熱エネルギー(カロリー)=活動エネルギー」と考えると分かりやすいでしょう。
広義に「気」と言いますが気・血・津液・衛気・栄気等を総して言っています。東洋医学では
■気=血の運搬役
■血(ケツ)=栄養分本体(血(チ)ではありません)
■津液=体を満たしている水分として考えます。
これらは全て概念で、目には見えないものとされています。ある事象に対して相反する作用を司る「気」と考えて良いでしょう。
■陽気 ⇔ 陰気
■温める⇔冷やす
■昇る⇔下る
■出る⇔入る等があります。
この「陰の作用」「陽の作用」を調整し、例えば「熱があれば陰を補って冷まし」「冷えには陽を補って温める」と考えれば良いと思います。万物を項目ごと5つに分類し「木・火・土・金・水」に当てはめその関係を理論付けています。
「五臓六腑」という単語は聞いたことがある方も多いと思いますが、この「肝・心・脾・肺・腎」の五臓が属します。■木ー肝ー「血(けつ)」を貯えます
■火ー心ー「気・血・津液」を巡らせています
■土ー脾ー「気・血・津液」を生産しています
■金ー肺ー「気」を巡らせています
■水ー腎ー「津液」を貯えています「気(気・血・津液)」と「五臓」に関係があることを理解頂けるかと思います。
「気」と「陰陽」と「五行」
「気(気・血・津液)」と「五臓」には深い関係があります。
そして五臓は「陰」に属しています。詳しくは省きますが「気・血・津液」にも「陰・陽」があります。
これらが切っても切れない関係を持ち、均衡を保つことによって正常な生命活動を維持しているのです。
「経絡」と「経穴(ツボ)」
臓はその臓の気が流れる経絡に繋がっています。
各臓の経絡は順次繋がっており、全ての経絡が1本に繋がっています。
また最後が最初に連なっているので、1つの環状を成す形で全身をくまなく巡回しています。
その経絡上の重要なポイントが「経穴」です。
例えるならば「経絡は線路」「経穴が駅」といったところでしょうか?
「気・血・津液」の変動は「経絡」「経穴」に反応を現わします。
「経絡・経穴(ツボ)」と「気」
経絡に従って、気が流れると理解してください。
経穴は気の変動が現れやすいところなのです。
なぜ「はり」が効くのか?
経絡治療家はその独特の診断技術により、現れている症状の何臓の気(気・血・津液)が、どのように変動しているかを判断します。
そしてその変動が現れている「経絡」「経穴(ツボ)」を選び、その刺鍼技術をもって変動を修正するのです。
結果、気の流れが整えられることにより、出現している症状を緩和させ治癒に導くのです。